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エピローグ 練習不足だった人や、体調不足だった人は、速いスピードでの展開と、容赦なく連続する波に8割以上の力を出し切ってしまったことだろう。また、安定の悪い舟でああした環境に入ったことの無かった人は、ほとんどの力を出し切っていたことだろう。彼らはおそらく満足だったのだろうと思う。しかし、そういう状況を想定して、遅いが安定していった私、あるいはロールの技術を磨きつづけていた人には、当然不満の残る大会だった。ことに、休憩なしにハイスピードで飛ばして疲れきってしまうというのは人為的なミスである。ドーバー海峡横断であれなんであれ、遠泳の際などには必ず30分に1分休むとか決めている。特に今回の大会は潮の流れを感じることが目的のひとつなのである。流されることも大きな目的なのだ。自分の位置を確認する余裕すら与えられないのでは、本末転倒である。 前回と今回は、その難易度では、それほど大きな違いがあったとはいえない。海峡なのだから波がなく穏やかというようなことはほとんどなかろうし、またそうした状況での海峡横断が誇れるものであるとも思えない。楽しいものとも感じられない。そこに、違う、何かがあるからこそ参加するのだ。 今回の大会はやけに中途半端な形で終わった。しかし、はっきりしたことがあるように思う。主催者は、以前はともかく、現在はフォールディングカヤック乗りの気持ちをわかっているわけではない。この大会はシーカヤックのものであり、フォールディングは味噌のようだ。フォールディングで参加するものはシーカヤック以上のスキルと自己鍛錬を要求されるらしい。それは非常にハードルが高い。 私は、必ずしもスキルが高くない人にも、津軽海峡を横断して欲しいし、また、その喜びを分かち合いたいのだが、今後、この大会に、ことに船足ののろい、幅60センチ以上のフォールディングで参加しようとすることはおすすめしない。なぜなら、辛いのだ。そして、可能ならば、自分の力で別の方法なり機会なりを見つけようと思う。 参考 今回の大会の問題点とされる内容(順不同) 出発時刻が遅れた ・ 段取りの悪さ(出発時に何するかが伝わっていなかった) ・ 起床時間が遅すぎた(一時間で飯、荷物撤収、移動、準備は難しい) ・ 朝の時点で決行の雰囲気がなかった ・ 朝食がのんびりしすぎ ・ 旅館に泊まったため点呼などがうまくいかなかった 隊列がのびすぎ、相互レスキューが難しくなった ・ 速すぎるのか遅すぎるのか ・ 不用意に波の高いところに飛び込んだ ・ リタイヤしようとパドルを上げてもレスキューにこなかった 海上での情報伝達が悪かった ・ 撤収も積極的によびかけていない ・ トラメすらない ・ 放送がない ・ 飯も小型船で配ってたら30分はかかる ・ 撤収の合図が決まっていなかった ・ 休憩のタイミングや合図がない ・ 右サイドの伴走船が突然なんの連絡もなく消滅 ・ しんがりをカバーするスタッフ艇がいなかった 前日のミーティングの内容がお粗末 ・ そもそもの目的は何かが不明 ・ 松前港を目指すというのがどういう意味を持つかが大多数に不明 ・ 保険や海上撤収の後どうなるかが不明 ・ あらゆる連絡事項が不明 ・ 矛盾する単独海峡横断者の紹介 ・ どの船がどの位置にあるのか不明 ・ 停止連絡などの合図の打ち合わせが一切なし ・ 再度海上に戻すことは本当に可能か、その意味は? 事前情報がゼロに近い ・ 意味不明なカメルーン選手 ・ 公募がいつ始まったか不明 ・ 締め切りがいつ延びていつまでになったか不明 ・ 合格通知が一向にこない ・ 振込みをいつしてよいかわからず、受け取ったの通知も来ない ・ 当日どこに集合なのかはっきりしない ・ 必要な装備品などがよくわからない ・ 船検で何をチェックするのかが不明 ・ 持参すればよい現金がいくらなのか不明 ・ 遅れた場合、万一の場合などの対処が不明 洋上撤収の手際が悪い ・ 洋上撤収であるという伝達が不徹底 ・ パドルを出させて寄せればよいのに、船をつかもうとしていた ・ 多く積む船とまったく積まない船が出た ・ 船やラダーが壊れる例が続出 ・ 船にあがる方法が徹底されていなかった。 その他の不満 ・ 船の戻しのときにファルトの袋まで潮びたしだった ・ 前日のみ過ぎの人を出した ・ 前日遅くまで行動させすぎる ・ 船検のはじまりの時間などルーズだ ・ 勝手に生年月日、住所を名簿に記載するのはルーズすぎる ・ 前回は乗船時に写真をとったのに今回はないの? ・ 主催者が船酔いしていた ・ 最後の集まりで「みんな生きててよかったね」だけ? 津軽海峡横断トライアル2002 (了) |
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