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■2日目(9月13日日曜日)■


目が覚めるとそこは当然だれもいない河原であった。


朝の渓谷風景。


ゆうべのマシュマロはまだ残っていた。ありがたい。で、数時間おくれで焚き火にかざしていただく。
やっぱり焚き火ではマシュマロである。
くたぐた準備をしていると9時半、渓谷にひびくエンジン音。


キャンプ地をかすめるジェット船。


北山川名物、ジェット船である。
始発は10時からと言っていたので、ちょっと早い。今日は日曜日だからか。
やはり、川を走っていくジェット船はけっこうでかい。それにスピードもある。波がざっぷんざっぷん立つ。
写真撮らなくては、と、私が慌てているとNopさんが「これから嫌と言うほど見れるよ」と苦笑する。
でもジェット船ってカヌーのフィールドでは珍しい被写体である。

ジェット船に立ち向かうミヤモトさん
ジェット船に立ち向かうミヤモトさん。


出発までちょっと時間があり、さっそくミヤモトさんがジェット船の波でサーフィンを始める。楽しそうであるが、こっちから見ているとあんなに近寄っていいんだろうかと思ってしまう。

ゴミが残っていないか歩き回って、Nopさんのモニュメントとジェット船を入れて写真撮影。10時すぎにテントサイトを後にした。
 

たたずむNopモニュメント。



漕ぎだしたら本当にすぐに田戸のジェット船乗り場である。乗り場の浜の上流の方に艇を付ける。乗り場と言うからにはけっこうな設備があるのかと思いきや、浜に運動会で使うタイプのテントが並んでいるのみであった。そのテントにお土産が並び、おじいさんおばあさんが商売に精をだしている。

水に濡れた妙な団体はそのままそんなテントに直行。
 
田戸の購入物かんぱーい
いろいろ買って、ここで乾杯〜。

めはりずし(500円、3個入り)、鮎の塩焼き(500円)、ビール(350円)をみんなで買い付けて休憩用の椅子に陣取る。ビールで乾杯。やはり冷蔵庫で冷やしたビールはうまい。鮎の塩焼きもジューシーでおいしかった。

「やはり鮎のポイントは腹でしょう」
Nopさんは頭も残さず食べきった。
めはりずしは高菜で包んだおにぎりで、このへんの名物。この、田戸のジェット船乗り場のめはりずしは、おにぎりが混ぜご飯になっていて、一番おいしいと前回来た人間が言う。確かに、ここのめはりずしはお勧め。ツアーの際はぜひご賞味下さい。
食べている脇でジェット船の乗客が記念撮影をしている。
「はーい、みなさんが立っている岸が奈良県、後ろの左側の岸が三重県、右側の岸が和歌山県です。ここで写真を撮ると3県が入った写真になります」
へーえ、そうだたのか。我々も同じように見える場所で記念撮影。このへんは県の飛び地が多く、和歌山、奈良、三重が入り組んでいる。ここ田戸は地図で見ると確かに3県がまたがる場所になっていた。
というわけで、我々も同じ場所で写真を撮る。

田戸の記念撮影
田戸の記念撮影
立っている岸が奈良県、後ろ左側の岸が三重県、右側の岸が和歌山県


ちょっと田戸の上陸地点も見てみたいと急な石段を上がる。車の回送ができないときはここがカヌーツアーのスタートになるのだが、この石段をカヌーを持って降りてくるのは大変である。でも我々が食事しているときにもQG2の2人組がこの階段を降りてきている。あれは大変じゃ。


急な石段をあがると瀞ホテル。上から見おろすとジェット船乗り場が一望。


石段の上には風流な一軒宿や、瀞ホテルが建っている。確か転覆隊が使ったところだねと話し合う。
瀞ホテルはなかなか絵になる瓦屋根であった。石段の上はバスの停留所、トイレ、ジュースの自動販売機。ちょっと離れたところに駐車場。時刻表を見たが、バスの数はやはり少なかった。

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