DAY1
キセキの川 1日目



8月8日、前日から入っているオスロマルカさんとは9時半に集合。
九州の嫁さんの実家から、朝の7時に出て、その川へ向かう。

このツアーの直前、ずーっと天気図とにらめっこしていたのですが、
見事、台風はそれて中国のほうに行ってくれていた。

私がカヌーするときは雨は降らない。
たまに降るのは某ショップのS氏と一緒のときくらいである(笑)
今回も、台風一過になると確信してた(勝手に)。
天気予報も、もちろんその川そのものの予報ではなく、ふもとの街の予報ですが、本日は晴れ。

途中、道の駅にたどり着いたところで、先発しているオスロマルカさんから
メールが来ているのに気がついた。

まずいかと思います。こらは雨です。

はあ、、、、と、ここでびっくり。
だって天気予報は晴れだろう。見間違いだっつ。。。。
あと現地まで1時間というこの場所は、曇ってはいたが雨が降りそうな感じではない。
ともあれ、現地に行くしかない。
圏外の現地でも天気予報を見せるために、予報をすべて画面キャプチャ。

道はそこから、おもいっきり山の中を走る。
途中で降ってきた。降ってきた。降ってきた・・・・
なんじゃこりゃ、というくらいの土砂降りである。おいおい。
いや、しかし、さっきiPhoneで見た雨雲レーダーにも雨雲はほとんど写っていなかった。
小さな雨雲なら、すぐにどこかに行くはずである。

走っているうちに雨はいったんはあがる。でもまた降る。まあ、雨の景色も絵になる。


現地に着いたらオスロマルカさんが苦虫をつぶしたような顔をしていた。
本日は撤収する気満々である。たしかに大雨で、傘をさしていても足が濡れるほど。

それでも、私はこの天気は午後にはあがると信じていた。信じるものは救われる(はず)。

まずは雨の降っている時間に下見しようということにして、
オスロマルカさんが借りてきたレンタカーの軽自動車で見て回る。


この川の良いところは道が併行しているので、
たいていの瀬の下見ができることである。
あとは潜水橋(このあたりでは沈下橋をこう呼ぶ)が危ない。ここは水位次第で下をくぐれるかが変わる。
夕べからここにいるオスロマルカさんの話では、水位は減少傾向だとのこと。
数日前に九州地方は雨がふっているので、
そのときにいったん上がった水位が減りつつあると言うことである。

しかし、雨の中でも判る、この水のきれいさ!
最後の秘境、奇跡の川にふさわしい。。
この川幅でこれだけのきれいな水をみたことがありません。


ゴール地点近くの潜水橋。さすがにここは低くてくぐれませんな。

下見しているとだんだん雨のペースが弱くなってきた。めでたし。
あとは、まだゆっくり下見をしようとしているオスロマルカさんをせかして、
スーパーで弁当と飲み物を仕入れて車の回送を済ませて出発地点に向かうのみである。


スタート地点は広い河原があって、キャンプもできるのですが、
今日はそこのすぐ下流側の潜水橋からの出艇にすることにしました。
この潜水橋がくぐれないのだ。
雨はあがって、地面がかわきつつあります。
この日は終始雲が多い中を漕いだので、結果的には暑くなくて良かった。


足を水に入れる。
水、きれい。水中が遠くまでみえそうです。しかも、魚がいっぱい見えていました。


出発シーン。潜水橋のまえから。絵になります。


天気がよくなくて、日が差しにくい状況でも川の底が見えます。
どんどん流れていくのが見えているのが不思議。
写真右はふるい道の跡。ガケを削って道をつけて、橋になるところに石の板をかぶせてました。。
昔はこんな道を通っていたんですねえ・・・


水が冷たくて外が暑いので、川霧がたちます。
ここまで川霧におおわれた川をみたのは初めてです。
これも、流れ込みでひときわ冷たい水が入ってくるところにたつらしい。


カヌーイストはもちろん、釣り師もほとんど見ない静かな川です。
ここでキャンプの家族を発見。ここは良い場所だ。
ちなみに、食事の用意をしているようで、お米を川の水でフツーにといでました。
すごいぞ、この川・・・・


ちょっとでも危ない瀬は、テッテー的にライニングダウンをしました。
ここは、本流に木が倒れ込んでいて、そのまま本流で入ると捕まりそうなところ。

ここに限らず、この川はあまり護岸がされていません。
ということは、川が曲がるときに直接岸に当たって崩れているというわけで、
カーブの外側はたいてい木が倒れ込んでました。
のんびり系の川なんですが、なめてかかると、事故を起こせます。

川面に木が覆い被さっているところが多い。


赤い橋をくぐったところで休憩上陸。
とーぜん水遊びです。
この川はシュノーケリングセット必須ですね。
水の中をのぞくと魚がよく見えます。
外が暑いのに、水の中の冷たいこと!そして、きれいなこと。


山の中、絵になります。
カメラがたいぶくもった。。


その先で写真を撮ったときのこと。
シャッターを切った瞬間に、どぼん、と、川に飛び込んだ奴がいました。
青い羽、カワセミです。
写真に、しっかり写ってました。
撮影写真が左、そのなかの右の方をトリミングしたのが右写真。
カワセミに歓迎されたみたい・・・


川はJRの鉄橋と合流。ここにもそれなりの瀬がありました。注意注意。


潜水橋は絵になります。
鳥の姿も多く、白いサギをたくさん見ました。
写真右は飛び立つサギの姿。
コサギ&チュウサギとか見てました。あ、ゴイサギとかアオサギもみかけたかな。


ゆっくり漕ぐうちに、下見していた潜水橋にたどりついて上陸。
さすがにここはボーテージ。下をくぐれない・・



ここは、どこを取っても絵になります。
次の潜水橋はカヌーの上でリンボーダンスして抜けられました。
流れが遅いので、できる仕業。


下見のできない瀬がありました。写真左は下流から見上げた図。
まんなかに隠れ岩つきです。ルートはあるんですが、下からはどのルートか教えにくい。
オスロマルカさんは右岸ぎりぎりで越えました。このときはここが安全策。
まあ、その下が瀞なので沈しても回収可能だったんですけどね。


そうこうしているうちにゴールの橋にたどりつきました。
午前中大雨でも、信じれば下れる。
なんて、水量が減少傾向だったので、下れると判断して下っています。

この川はけっこう危ないです。
情報ないこともあって、徹底的にチキンルートがいい。
瀬のライニングダウンはするつもりで行った方がいいでしょう。




で、キャンプするところにクルマを回送。
さすがにこの日は食事を作る気がしないので、食事にふもとの街まで数十キロを降りる。

街で食堂のおばさんに聞いたら今日は雨はほっとんど降っていないとのこと。
数十キロの距離でこれだけ天気がちがうなんて、まさに秘境。。

ちなみに今晩は駅前食堂で「鳥天」(鳥の天ぷら)をいただきました。
揚げたてはおいしい。

で、キャンプ地にもどってビールと、氷結。
キャンプ適地、良い河原です。川から数メートル高いので、万が一増水でも避難できそう。
ちなみに昨晩もこの近くにいたオスロマルカさんは猿を見たとか。

まわりは静かで、まっくらになります。
夜、季節の遅いホタルがいっぴき、にひき、光ってました。
広い河原のキャンプ地をふたり占め。
こんな贅沢なキャンプ場はいままでなかったことは間違いがない。



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